今回は1st Album『monologue』の完成に至るまでを書きたいと思います。
技術的なお話というよりも、完成に至るまでの思い出や、お世話になった皆様をご紹介する記事になります。
はじめに
私は活動を開始した2018年から2024年の6年間に至るまで、一度も音源を発表してきませんでした。
中途半端な形で作品として纏めたくなかったことがその理由ですが、制作の間に休止期間を挟んだ末に、ようやく出来上がったのが今回のアルバムです。
発表までに私ができることを全て込めた作品になりました。
お世話になった皆様について
実は制作の話自体は、コロナ禍の只中である2021年から始まっておりました。
アルバム1枚に纏まる曲数になった際に、私が日頃お世話になっているエンジニアのD.D.さんに制作のご相談をしたことが始まりです。
D.D.さんは今回のアルバムでのレコーディング、エディット、ミックス、マスタリングまで一貫して手がけていただいたサウンドエンジニアです。
そして、千葉県松戸市にあるお店「Gallery & 音楽室 千鈴舎」のオーナーでもあります。
お店の名前は「ちりんしゃ」と読みます。
縁あるこのお店のことも併せてご紹介いたします。
「Gallery & 音楽室 千鈴舎」は服飾雑貨やイラスト、写真展示に至るまで、様々なハンドメイド作品や音楽CDを展示・販売するギャラリーであると同時に、防音設備を備えた音楽スペース、そして喫茶店でもあります。
各作品の展示・販売の他、週末には音楽ライブが開催されています。
可愛らしい平屋のほのぼのとした雰囲気と、本格的な音響設備が特徴です。
音楽の配信ライブの設備も完備してあります。
2018年に初めてライブに出演させていただいて以来、音楽活動を温かく見守っていただいている大切な場所です。
このお店の奥にはD.D.さんの制作スペースである音楽スタジオがあり、ボーカル・楽器類のレコーディングを行うことが可能です。
今回のアルバムのボーカル収録も、全てこのスタジオ内で行いました。
完成までの時系列
アルバム完成に至るまでの時系列は以下の通りです。
2021年10月 アルバム制作のご相談
2021年11月〜2022年7月(転職活動・勉強のため休止)
2022年8月 ボーカルレコーディング
2022年9月〜2023年7月(仕事が多忙につき休止)
2023年8月 各曲のエディット開始
2024年1月 音源データ納品
2024年3月 アルバム配信開始
上記の通り、生活上の理由で多くの休止を挟みながら、約2年半をかけて完成させることができました。
ボーカルのレコーディングについて
ボーカル収録が初めての経験であったため、第一にピッチ(音の高さ)を崩さないことに集中して収録に臨みました。
私が暮らしている町から千鈴舎のスタジオまでは遠方となるため「可能な限り多く録り終える」という方針で進めていましたが、日によって声のコンディションが変わることを考慮して、最終的にボーカル曲全11曲を一日で録り終えることになりました。
休憩を挟みながら、約8時間で全ボーカルトラックを録り終えました。
各曲のエディットについて
各曲のエディットの大半はリモートでのやり取りにて行いました。
多くの期間を要した理由は、私が音源制作についてあまりに経験不足であることから、数多くのリテイクを重ねたことが原因です。
頂いたエディット音源を毎夜聴き返して、チェックを繰り返す毎日でした。
ボーカルのレコーディングをはじめ、至らない点が多すぎる私に対して、どこまでも根気強く付き合っていただいたD.D.さんに深く感謝しております。
「早い段階で既に発表できるクオリティには達しており、そこから先は彫刻を作るような意識で向き合っていた」と仰っていて、そのお陰で限界まで研ぎ澄ました作品が出来上がりました。
配信開始に至るまで
数多くのエディットと、ミックス・マスタリングを経て、2024年1月に音源データが完成しました。
ここから配信手続きに移るのですが、音楽配信サービスへの楽曲登録のためには以下の工程が必要です。
・ISRC(International Standard Recording Code)への楽曲登録
・音楽配信サービスの選定
・アーティスト情報、楽曲情報の登録
・販売価格の決定
上記は既に音源を配信しているアーティストの皆さんから見ると当たり前の工程ですが、全てが初めてで学ぶことだらけの状態では多くの時間が必要でした。
根気強く作業する必要があったのは意外にも歌詞の登録で、楽曲に合わせて歌詞が流れる設定にしたかったため、1曲ずつの設定に多くの時間を要しました。
音楽配信サービスは最終的に「TuneCore Japan」に落ち着き、数多くの工程を経て、2024年3月に初めてのアルバムが配信リリースとなりました。
▶︎ 配信ページはこちらから
https://linkco.re/qZH4gytg
その後について
今回のアルバムは現時点では配信リリースのみですが、近い将来にフィジカル音源としても改めて発表したいと考えております。
現在は新しいアルバム作品の制作に向けて、着々と楽曲制作を進めているところです。
初めてのアルバムはどこまでも内省的で、音の幹のみで楽曲が成り立つものでした。
次の作品は、より明確にリスナーの皆さんに聴いていただけることを意識して制作しております。
今までは舞台上で本を広げて読み上げる出演形態を貫いてきましたが、今後は私自身が演奏を行いながらの出演をマストの課題としています。
新しい公演情報が纏まり次第、改めてお知らせをさせていただきます。
以上で、アルバムが完成するまでのお話を終わります。
ここまでお読みいただき誠に有難うございます。
またどこかでお会いしましょう。
▼ ご協力いただいた皆様
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