『monologue』ライナーノーツ

2024年3月に初めての音源作品として、
『monologue』を発表いたしました。

今回はこの作品について各曲の解説を行います。
宜しければ楽曲を聴きながらご覧ください。

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01. prelude

元々は自主企画のダイジェスト動画における、エンドロール曲として制作したものです。

アルバムの始まりを想起させるピアノ曲として、当初より1曲目に据えることを決めておりました。

今回のアルバムの入口を表した楽曲です。

02. 光源と意識

必死に生きようとする心情を表した曲です。

海の底に沈んでいて、上には小さな灯りだけが見えている。
そのような景色を思い浮かべて作りました。

今回のアルバムの中で最後に完成した楽曲です。

03. moon and folklore

月灯りをモチーフにした楽曲です。

静まり返った夜の町や、窓から見える月灯りを思い浮かべて作りました。

音楽活動の初期からある楽曲です。

04. heartbeat

街の片隅で幸せに過ごす二人の様子を書きました。
バスドラムの音がそのまま心臓の鼓動を表しています。

アルバムの中で唯一「独り」ではない楽曲です。

05. in the blue

私が活動寫眞として最初に作った楽曲です。

全てが手探りの状態から作り始めて、初めてまともに出来上がったのがこの曲です。

海の中でたゆたうように、言葉は思いつくままに書きました。

06. sleepless

ここから3曲続けて、ダークな路線の楽曲が続きます。

悪い夢の中にいる様子を書きました。
私自身が夢を見た直後に書いたことを覚えています。

07. 降下する回路

愛憎を書いた曲です。

私自身は全てを経験したわけではありませんが、愛と憎しみは表裏一体であることを表した曲です。

08. under the sun

直訳すると「太陽の下」という意味ですが、「陽の下を歩けない人の苦痛」を書いた曲です。

負の感情を決して無駄にしない、という気持ちで書いたことを覚えています。

09. 水色の頃

郷愁を描いた曲です。

若い年月を過ぎた人が、その時の心情を忘れたくないと想い返しつつも、

それでも今の日々を生きている、そんな心を綴った曲です。

10. 独りきりの宇宙

大切な人との別れを描いた曲です。

歌詞の中で「宇宙」という単語を使うことなく、それを表現することを意識して書きました。

このアルバムの中で最も普遍的な曲だと思います。

11. forget me not

『独りきりの宇宙』は取り残された人を、『forget me not』は先に旅立った人の視点を描いた曲です。

タイトルは「私を忘れないで」の意。

文法として矛盾しますが、「あなた自身の心を忘れないで」というメッセージも込めています。

12. 美しい陽

私にとって思い入れのある楽曲です。

この世で生きる多くの人がそれぞれの苦難の中にいて、風の中を、雨の中を、独りきりで歩いています。

どんなに長い夜であっても、必ず夜明けが来るという祈りを込めて書いた曲です。

アウトロの音色はその夜明けを表しています。

13. endroll

今回のアルバムの終わりを表した楽曲です。

こちらも元々は自主企画の動画用に制作したものです。

小説の本を閉じるように、このアルバムの終わりを伝える役割を担いました。

以上でアルバム『monologue』の楽曲解説を終わります。

作品を完成させることも、このように解説を添えることも初めての経験でしたが、ここまでお読みいただき有難うございました。

次回のアルバムのテーマは固まっているので、引き続き制作を進めてまいります。

これからもよろしくお願いいたします。